甲高幅広って何?足の正しい測り方と靴選びについて解説

甲高幅広という言葉をご存知でしょうか。

足の形にはいくつかの種類があり、甲高幅広もその一つです。

甲高幅広足は通常の靴を履いていると甲が擦れてしまったり食い込んでしまったりなど悩むことがたくさんあります。

快適に歩くためにも、正しい靴選びが重要になるのです。

本記事では甲高幅広足の特徴と自分が該当するのかチェックする方法に加えて、靴選びのポイントもご紹介します。

自分が甲高幅広足なのかもしれないとお悩みの方やなかなか合う靴が見つからない方は、本記事の正しい靴選びの方法をご参考ください。

甲高幅広の足の特徴は?

甲高幅広とは文字通り、甲が高く幅の広い足を指します。

例えば靴を履いたときに履き口に足の甲が食い込んでしまったり、足の甲部分が擦れてしまったりする方は甲高の足といえるでしょう。

またスニーカーを履いた際に靴紐が足りなくなってしまう方も該当します。

幅広の足の特徴は、親指の付け根の関節から小指の関節までの幅が広いことです。後ほど詳しくご紹介しますが、足幅をメジャーで計ってみて一定のサイズ以上だと幅広の傾向があるといえます。

これら二つの特徴を持っている方は甲高幅広の足です。

自分は甲高幅広?足のサイズの測り方

自分の足が甲高幅広かもしれないと思い込んでいても、きちんとサイズを測ってみると意外と甲高幅広足ではなかったという場合もあります。

甲高幅広だと思い込んでいるだけで、靴の形が合わなくても実際は歩き方が原因かもしれません。

歩いているうちに靴の中で前滑りしてしまい靴に指が当たってしまうことで、靴が合わないと感じてしまうこともあるのです。

甲高幅広足かどうか判断するために必要なのは、足幅と足囲の測定です。

足幅は親指の付け根の骨の飛び出ている部分から小指の付け根の骨が飛び出ている部分まで、足囲は足幅を測った部分の周りの寸法です。

JIS規格によるサイズ一覧表を確認し、3E以上の方は幅広傾向にあります。

JIS(日本工業規格)JISS5037「靴のサイズ」(2022-1-28)

甲の高さは幅広のようにきちんとした基準がないため、靴を履いているときに甲の部分が痛くなる、履口のところが食い込んでしまうなどのお悩みがある方は甲高足だと判断してよいでしょう。

また以下指標でも大まかにチェックできます。

1つはLongitudinal arch angleという指標です。

親指の付け根側面にある第一中足骨頭(だいいちちゅうそくこつとう)・足の甲のもっとも盛り上がった部分にあたる舟状骨(しょうじょうこつ)・内踝(うちくるぶし)下端の3か所にシールを貼り、立った状態で真横から写真を撮って3点の挟角が150度以上であれば甲高の傾向にあるといえるでしょう。

2つ目はNavicular Indexという指標。先ほどの丹状骨の高さ÷足長×100で求められる数値が20%以上の場合はアーチが高いと判断でき、甲高傾向にあるといえます。

どちらの方法もアーチの高さの指標のため明確に甲高を判断できるわけではありませんが、傾向を把握するのに役立つでしょう。

自己判断でも甲高幅広かどうかをある程度見分けることは可能ですが、靴選びで不安な方は靴屋さんに足を運んだ際に足のサイズを正しく測ってもらうことをおすすめします。

甲高幅広の靴選びのポイント

甲高幅広足の場合、なかなか自分に合う靴が見つからないと悩んでいる方も少なくないでしょう。

無理をして小さな靴を履き続けると外反母趾になる危険性もあるため、妥協せず自分に合う靴を選ぶことをおすすめします。

ここでは、甲高幅広の靴選びに重要なポイントを4つご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

スニーカーは甲の高さに合わせる

スニーカーを選ぶ際は、甲の高さに合わせることがポイントです。同じ24cmの靴であってもメーカーごとに形が異なります。

甲の高さに合わせて選ぶことで、靴選びを失敗するリスクを減らせるでしょう。

特に幅が気になる方は、上記に加えてワイド設計のスニーカーを選択するのもおすすめです。

大手スニーカーメーカーでも幅広設計の靴が販売されています。ゆったりとした幅で設計されているため、心地よく履けるでしょう。

また、スニーカーは硬い素材のものよりも柔らかく足馴染みの良い合成繊維でできたものだと足が痛くなりにくいです。ぜひ靴の大きさだけでなく、素材にも目を向けて選んでみてください。

パンプスは足幅に合わせる

パンプスは足幅に合わせて選ぶのがポイントです。

自分に合うサイズの中でもできる限り幅の広いものを選び、小さいと感じる場合は1サイズ上げたものを選びましょう。

なるべく自分に合ったサイズを選ぶのがよいですが、サイズアップした場合踵と甲に隙間ができてしまう可能性があります。

この場合はヒールカーブにしっかりとかかとを合わせて履き、歩いたときに足が前に滑る場合は甲に前滑りを防ぐパッドを貼りましょう。前滑りしない場合は、踵脱げ防止パッドを貼ってください。

幅広足向けのパンプスブランドなども多くあるので、市販で自分に合うものが見つからない方はそちらで靴を探してみるのもおすすめです。

つま先が丸く余裕があるものを選ぶ

甲高幅広足はつま先が丸く、足指に余裕がある靴を選ぶことが重要です。

つま先の尖った靴はなるべく避けた方がよいでしょう。

無理してつま先の尖った靴を履き続けると、外反母趾やハンマートゥになってしまう可能性もあります。

外反母趾とは足の親指が小指側に曲がり、親指の付け根の関節部分が外側に突き出してくる病気のことです。

ハイヒールなどのつま先の尖った靴をよく履く女性に多くみられる症状で、男性でも硬い革靴やビジネスシューズなどを履いていると起きることがあります。

外反母趾の大きな原因は靴で、合わない靴を無理やり長期間履いていることによって起こりやすいとされています。

女性は男性よりも関節が柔らかく、靴の圧迫による影響を受けやすいとされているため特に注意しなくてはいけません。

ハンマートゥは足の指が横に向いて曲がってしまう病気です。

ハンマートゥになると靴を履いたときに痛みが生じることがあるだけでなく、足の力の入り具合が変化することによって魚の目や開帳足などの他の病気を併発する恐れもあります。

外反母趾とハンマートゥどちらも治療が困難なため、爪先が丸く余裕のある靴を選びましょう。

正しい測り方で自分の足を知ろう

靴選びの難しい甲高幅広足ですが、実は自分がそう思い込んでいるだけで本当は甲高幅広足ではない場合もあります。

自分に合った靴を選ぶためにも、正しい測り方で自分の足幅・甲の高さが大きいのかどうかを判断することが大切です。

今回紹介した測り方でも甲高幅広足かどうかを見分けられますが、専門店で直接足を測ってもらうとより確実です。

甲高幅広足の場合は、靴を選ぶ際に足幅や甲の高さに注意しましょう。購入前に試着をして、履き心地をチェックするのも重要なポイントです。

自分の足を知ることで、自分に合った素敵な靴選びができます。ぜひ自分の足幅や足囲をチェックしてみてください。

 

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こちらの記事の監修者

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